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彼との約束

こんにちは。

有料老人ホーム翔陽です。

 

翔陽オープン翌月。

どうしても自宅にいたかったけど、生活ができなくなりしぶしぶ入居された方がいました。

お互いに気を使いながらのスタートでしたが、いつの間にか翔陽は彼中心にまわっていました。

1年が経った頃、彼は言いました。

「施設に入るなんてもう人生終わりだと思っていたけど、たくさんの家族ができました」と。

この言葉は一生忘れられない気がします。

 

11月から体調を崩して入院していた彼。

病状は良くなったり悪くなったりの繰り返し。

「最期は翔陽で死にます!!姉さん、絶対に約束ですよ!!」

元気な頃からそう言い続けた彼の望みを叶えたいと、

翔陽に帰れるように沢山の方が動いて下さいました。

しかし、もう少しで退院というところで最期を迎えた彼。

普通であればそのまま葬儀場へ行くのでしょうが、

どうしても約束を守りたいと葬儀屋さんに我が儘を言って、一旦施設に連れて帰ってもらいました。

休みの職員も夜勤明けの職員も皆が集まり、

大好きだった歌番組をテレビで流し、

もちろん長々と最後のお風呂に入って頂き、

翔陽からお見送りをすることができました。

彼は家族がおらず独り身の方でした。

事情があり通夜も葬儀もできないため、ただ葬儀場にいるだけの状態。

お通夜と葬儀をしよう!と職員家族がお経を読んでくださいました。

ケアマネさんやデイサービス職員さんにも参加して頂きお通夜と葬儀をすることができました。

もともとお祭り人間だった彼。

皆で思い出を話して大笑いして賑やかな時間となりました。

寂しがり屋だった彼を想い、日夜問わずできる限り職員がつくようにしました。

大事にしていたご両親の写真やプラモデルの雑誌と花に囲まれて旅立ちました。

選んで入れることができず皆が入れたいと思った物を全て入れたので、

「姉さん!重すぎてこれじゃ向こうに行けません!!」と文句が聞こえた気がします。

私達の自己満足かもしれませんが、家族だと言ってくれた彼に最後のお礼ができていればいいなと思っています。

 

本日のブログ担当:翔陽の司令塔

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