施設だからできること
こんにちは。
有料老人ホーム翔陽です。
毎日ジメジメと暑いですね!
洗濯物が乾かなくて乾燥機フル稼働の毎日・・・
そろそろ入居者さんから「うるさい」と苦情が入りそうです(笑)
今回は翔陽の古株のお話です。
うちの施設は令和元年8月にスタートし、もうすぐ5年目を迎えます。
皆さんご存じの通り翔陽は看取りのできる施設としてやってきましたが、
短い方は5日の入居、長い方は令和元年からずっといらっしゃいます。
最近はコロナの影響で「病院ではできない家族と過ごす最期の場所」として翔陽を選んで頂くことが多いですが、
コロナ流行前は「最期まで過ごせる場所」として病状が落ち着いている方の入居が多くありました。
令和元年に入居された方はまさにその方たちです。
今回ご紹介の方も令和元年に「食事がとれない」として翔陽に入居されました。
食事は確かにすすまず、ゼリー1個を毎食頑張って食べておられましたが、
段々とそれも難しくなりご家族がだいぶ悩まれ、経管栄養の選択をされました。
どんどん減少していた体重は増加し、身体の状態も良くなり、
びっくりするくらいお元気になり毎日を過ごされました。
発語は少なくなりましたが、声をかけると必ず視線が合い、
首を振って意思表示をされる方でした。
私達看護師が行くと浣腸や経管栄養の管を交換することが多いので、
顔をみると唸って首を横に振るのでちょっと寂しい気持ちもありましたが、
それでも視線は必ず合わせてくださいました。
過ごしやすい季節はよく外に散歩に出ますが、
ご家族から「病院にいるときは散歩に出る事はなかったので嬉しい」と言って頂き、
確かに私も病院で看護師をしている時はそんな時間はなかったと思ったことがあります。
特別なことではないのに、病院と違うことができるんだと実感した一言でとてもよく覚えています。
車椅子に座る時は首を振る動作はいつもなく、
キョロキョロと周りを見てしばらくするとそのまま眠り、
私達職員の声にびっくりして起きる方でした。
この写真は春先に桜をみて、玄関先の花をみて、
すごく眩しそうな顔をされながら撮った写真です。
食べられなくなってもまだその先がある、そう実感した関わりでした。
また入居期間中に肺炎や膵炎等たくさんの病気をされ復活された入居者さん、
「翔陽でできるだけの治療を、入院はしない」と決めたご家族の強い意志、
どんな状態でも施設で診てくださった在宅医のパワー、
施設でできることが多くあると私達は学ぶことができました。
これからもココで何ができるのか、たくさん考えて進みたいと思います。
本日のブログ担当:翔陽の司令塔